※本記事は、実際に行ったインタビュー形式を元に構成しています。
※配信アプリとの契約条件は、事務所ごと・時期ごとに異なります。
数字を出すと夢は一気に消える
——かなり踏み込んだ話になりますが、売上や利益、どこまで話せますか
社長(匿名)「細かい数字は伏せますけど、 在籍80人で、年商は一般的に数千万円規模です。」
この時点で、
「事務所=億単位で儲かっている」
という幻想は崩れる。
月商ベースで見ると、
意外と少ない
——月で見ると、どれくらいになりますか?
社長(匿名)「多くの月で、月商300万〜500万円前後ですね。」
ここで重要なのは、
これは“事務所に入ってくる売上総額”ではないという点。
ライバーの投げ銭売上
↓
アプリ取り分と残った金額
↓
事務所とライバーで分配する
つまり、
月商500万円=事務所の利益500万円ではない。
事務所に実際に残るのは何%か?
——事務所の取り分は?
社長(匿名)「これは誤解されやすいんですが、 事務所に最終的に残るのは、 売上全体の10〜20%程度になることが多いです。」
理由はシンプル↓
・配信アプリの取り分
・ライバーへの分配
・各種インセンティブ
これらを引いた“残り”が事務所。
月商500万円でも、
事務所の粗利は
50万〜100万円前後。
そこから、
さらに固定費が引かれる
——そこから利益が出るんですか?
社長(匿名)「正直、ほとんど残らない月も多いです。」
固定費の例
マネージャー人件費:1人あたり月30〜40万円
その他:事務、管理コスト、広告費、スカウト費用、各種ツール、外注費など。
マネージャーが2人いれば、
それだけで月60〜80万円。
ここに新規獲得コストが重なると、
黒字は、一気に消える。
利益はどれくらい残るのか?
——最終的な利益は?
社長(匿名)「調子がいい月で、数十万円残れば御の字ですね。」
年間で見ても、
黒字月と赤字月を行き来して
年間利益は数百万円いくかどうか。
80人抱えて、
この数字です。
これが、
匿名ライバー事務所の“現実”。
「人を増やせば儲かる」は幻想。
——ライバーを増やせば、利益も増えますか?
社長(匿名)「それが、1番危険な考え方です。」
・新規ライバー獲得
・初期育成
・サポート工数
これらは全て、
利益が出る前の赤字投資。
ライバーの定着率
10人獲得 → 定着1〜2人。
これは業界では“普通”。
※重要:配信アプリとの契約は一律ではない。
ここは必ず書いておきます。
配信アプリとの契約条件は事務所ごとに違う。
・取り分
・インセンティブ
・支払いサイクル
これは、
・事務所の規模
・これまでの実績
・事務所の交渉力
によって変わる。
「他の事務所は○○%らしいよ!」 は、
まったく参考にならないのです
それでも、
条件はライバーに見えない
問題はここ。
・事務所の契約内容
・アプリとの条件
・本当の利益率
ライバーには、
ほぼ開示されない。
だから、
「なんでそんなに引かれるの?」
と感じても、
説明されないまま終わる。
心理的に、
ライバーは不利になる
・拾ってもらった
・面倒を見てもらっている
・今さら条件の話はしづらい
この承認欲求が、
ライバーを黙らせる。
でも忘れるな。
あなたの売上が、
事務所の数字を作っている。
【保存推奨】ライバーが絶対に確認すべき3つ
・自分の月売上はいくらか
→ 感覚ではなく数字で把握
・自分は事務所の何%を作っているか
→ 上位かどうかで扱いは変わる
・分配率は見直せる契約か
→ 固定はリスク
最後に。
事務所は“安心な場所”じゃない。
このインタビューでハッキリした。
一部のライバー事務所は、
あなたを守るために存在していない。
利益が出なければ切られる。
数字がなければ後回し。
だからこそ、
数字を知れ。
構造を理解しろ。
利用する側になれ。
これは警告じゃない。
生存戦略だ。
保存して、
定期的に読み返してほしい。
あなたが"何も知らないまま"、
削られる側に回らないために。



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