ライブ配信の世界には、
「送った瞬間に、人生のハンドルを手放すもの」がある。
今回編集部に届いたのは、
その代表例とも言えるDMタレコミだった。
タレコミ主は、リスナーA
「正直、誰かに話さないと気持ちが整理できなかった」
そう書き出されたDMには、
1人の女性ライバーと、
3人のリスナーの名前が出てきた。
女性ライバーR。当時20代後半。
固定リスナーのA・B・C。
——そして、 後半で名前だけが浮かび上がる、 女性ライバーM。
彼女が送ってしまった“越えてはいけないもの”
女性ライバーRは、
配信内でもリスナーとの
距離が近いことで知られていた。
中でもA・B・Cの3人とは、
いわゆる"色恋"と呼ばれる関係。
DMは深く、
やり取りは濃くなり、
ついには——
「配信者としては誰にも見せるべきではない姿」が送られた。
それは、
「信頼と引き換えに差し出した保険証」。
一度渡したら、
二度と回収できない。
異変に気づいたのは、
彼女自身だった。
事件は、
ある日突然起きる。
女性ライバーRは、
“ある情報”を耳にする。
「その画像、Aたち以外の人も見てるらしいよ」
——次の瞬間、 彼女が取った行動は早かった。
リスナーAを呼び出し、
激しく問い詰める。
「あなたが回したんでしょ?」
疑われたA、否定、
そして修羅場。
Aは否定した。
「俺じゃない」「誰にも送ってない」
だがRは引かない。
・じゃあ、なぜ外に出たのか
・誰が流したのか
・本当に無関係なのか
話し合いは、
感情のぶつけ合いになり、
やがて現実的な結論に向かう。
示談金という名の“静かな決着”
最終的に選ばれたのは、
最悪だがよくある選択。
示談金。
リスナーAは、
「自分が流していない」 という立場のまま、
一定額を女性ライバーRに支払った。
理由は単純だ。
・これ以上揉めたくない
・名前が出るのが怖い
・関係を完全に断ちたかった
——潔白でも、 お金で終わらせた方が早い世界。
それが、ライブ配信の裏側だ。
そして、後から聞かされた“もっと嫌な話”
和解からしばらくして、
リスナーAは
別のリスナー仲間からこんな話を聞く。
「女性ライバーMが、Rの画像を持ってるらしい」
・本当に持っているのか
・何のために持っているのか
・それを誰かに見せたのか
——それは、誰にも分からない。
だがAは、
こう続けた。
「もしそれが本当なら、もう俺たちの知らない場所で、とんでもない速さで他にも回ってる可能性もある」
今回、1番怖い点
この話で1番怖いのは、
犯人探しじゃない。
・Aが流したか
・BやCなのか
・Mが持っているのか
それは、
もう重要じゃない。
一度データになった時点で、
行き先は誰にも止められない。
それだけだ。
ライバーへ。
これは“笑えない忠告”
距離が近いリスナーほど、
一線は太く、濃く、 はっきり引け。
・特別扱い
・秘密の共有
・個人的な切り札
それを渡した瞬間、
主導権はあなたの手を離れる。
配信で稼ぐなら
信頼は演出で止めろ。
送信ボタンの先にあるのは、
安心じゃない。
一生消えない可能性だ。
これが、ライブ配信業界で
何度も繰り返されてきた、
静かで最悪な結末である。




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